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日刊実話 北海道中~第2章~ [エピソード]

~第2章~  めざめ

自転車に初めて触れ、そして自転車から飛び数年あまり・・・長崎では自転車に関わることはなかった。

やがて大学受験を控えた私は長崎県外の大学をいくつか受験することになった。その中に大阪もあったが修学旅行以外で長崎を出たことのない私は、東京で言う山手線にあたる大阪環状線の電車が2,3分おきに来ることに驚き、あっという間に切符を飲み込む自動改札機に恐怖を抱いたものだった。そして駅を降りた瞬間、自転車の駐輪を見、「中国か!?」とその多さに衝撃を受けたことを覚えている。

晴れて私は大阪の近畿大学に入学し、大阪暮らしが始まった。やはり自転車人口が多い・・・そんな中、私はひたすら歩いた。

そんな私に仲間は言った

「チャリ買わへんの?」

・・・長崎ではまずなかった言葉だった。乗ったことがないことを告げると誰もが驚いた。そして次第にこのことが日常にも影響していくことになる。

恥ずかしい話だが私は自動車教習を実技一時間目から不合格になった男である。説明会で教官が「一時間目で不合格になる人はたまーーーーーーーーにいますけどね」と言ってたが私はその一人になってしまった・・・。再履修のとき見かねた教官との会話は

教官「道路見て運転したらあかん。チャリだって遠く見て走るやろうが」

私「チャリ乗ったことないんです」

教官「なんやボンボンか!?」

かつて自転車を持ってるほうが金持ちだと思っていたのだが・・・皮肉なものだ。

それから仲間うちでちょっとした所に移動するときにみな自転車で移動する。まだ後ろに乗ることすらできなかった私は歩き、ときには走って後を追った。だがそうなるとみんなを待たせることになる・・・

「これじゃアカン!」と20歳にして自転車に乗れるようになろうと決意したのである      つづく

 

 


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日刊実話 北海道中~第1章~ [エピソード]

さて、以前雪駄の話の中で北海道旅行の話が出てきましたが、これからしばらくはこの北海道旅行を小説風にお送りします。

 

  ~第1章~  私と自転車

もう12年ほど前になるだろうか・・・私は北海道を自転車で旅した。

ただ、この話をする前に私と自転車との関わりについてまず語らねばなるまい・・・

私の故郷は長崎である。長崎といえば・・・そう、坂の町。ということは自転車で走るには不便な町なのである。長崎にいた頃の私の自転車に対する印象は、「お金持ちの子供が学校の校庭で走り回る遊具」であった。とはいえ、友達が持ってたら自分も欲しくなるのが子供というもの、私も親にお願いしてみたものである。そのときの会話は・・・

私 「自転車買うてー」

母 「歩け」

子供心に妙に納得させられたものだった・・・それ以来、自転車を買ってもらおうと思ったことはない。

そして痛い思い出もある

小5のときだった。友達と出かけることになり自転車に二人乗りすることになった。むろん私は後部席。自転車に乗ること自体初めてで不安な私をよそに彼は走りだした。「は、はやい・・・」と初めて体験するスピード、下り坂にさしかかりそのスピードは増した。そのとき!

「とーっ!」

と心の中で叫んだか記憶にないがスピードへの恐怖のあまり私は変身ヒーローの如く自転車から飛んでしまったのである。もちろん着地には失敗。ゴロゴロゴロと転倒し、腰を強打してしまったのだった。

そんなこともあり自転車には一生乗ることはないと思っていた。          つづく


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